大河ドラマ「豊臣兄弟!」出演の尾上右近さんが福山市で歴史を体感

福山市の広報ふくやま2026年5月号(2026年5月1日更新、広報ID:396040)では、NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」で足利義昭を演じる歌舞伎俳優・尾上右近さんが、2026年3月17日に本市の義昭ゆかりの地を訪れたと報じられています。訪問先として常国寺、田邉寺、鞆城跡などが挙げられ、常国寺では供茶式や濱田住職とのトークイベントに参加し、「土地と歴史のつながりを強く実感した」との感想が紹介されています([市公式記事](https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/koho-detail09/koho-202605/396040.html))。
NHK広島放送局は3月20日付の記事で、義昭ゆかりの地を巡る様子をダイジェスト紹介しています([NHK広島](https://www.nhk.or.jp/hiroshima/info/articles/310/039/30/))。本文は市広報とNHKの公開記事に基づく要約です。演技の評価や史実の解釈は作品・研究ごとに分かれるため、ここでは取材記事の範囲にとどめます。
市広報が伝えた訪問の概要
市の記事によれば、尾上さんは足利義昭ゆかりの地として、常国寺・田邉寺・鞆城跡などを訪問しました。常国寺では供茶式と住職とのトークイベントに参加し、役への思いや地域とのつながりについて語った、とされています。問い合わせ先には観光戦略課(Tel:084-928-1042)が記載されています。
掲載写真は、常國寺での一コマとして公開されています。著作・肖像に関する二次利用の可否は、市の利用規定に従ってください。
広報の「ふくやまニュース」枠は、市政の動きを短く届ける性質があります。今回の記事も、長いインタビュー全文というより、訪問が行われた事実と窓口を中心にまとめられています。詳細な発言録や写真の追加掲出がある場合は、市サイトの更新や関係部署のプレスリリースで追う形になります。
大河ドラマは放映期間中、ゆかり地の自治体とメディアの連携企画が立てやすい時期でもあります。来場型イベントとWeb記事の両方があると、遠方の視聴者にも「地図上の福山」が結びつきやすいです。一方で、混雑や騒音、景観保全とのバランスは現場の課題でもあるため、観光地側のルール確認は欠かせません。
鞆の浦と常國寺、田邉寺(NHKの紹介)
NHKの紹介では、義昭が政権を構えたとされる鞆(福山市南部)を踏まえ、常夜燈や福禅寺 対潮楼などを訪れ、「義昭が見た景色」との説明を受けた場面が紹介されています。尾上さんの発言として、次の一節が掲載されています。
> 義昭公が見ていた景色と変わらない景色が、今、目の前に広がっているということに何より感動、感慨深いものがあります。
(出典:[NHK広島 2026年3月20日付記事](https://www.nhk.or.jp/hiroshima/info/articles/310/039/30/))
続いて、福山市熊野町の常國寺では、義昭の位牌や愛用の硯箱などが残る旨が説明され、本堂で供茶式が行われたあと、義昭が同寺を拠点としていた時期にも触れられた、とされています。住職からは、尾上さんが演じる義昭について、次のように寄せられています。
> 凛としたお姿で、親しみやすい一面もあって、愛着いっぱいです
(出典:同上)
田邉寺では、進行中の豊臣秀吉が義昭と対面したと伝えられるエピソードなどが紹介され、住職の話に聞き入る様子が述べられています。
夕方のトークイベント
NHKの記事では、同日夕方のトークイベントに触れ、歴史YouTuberのミスター武士道さんも登場し、義昭と織田信長の関係や足利家と福山市のゆかりが紹介されたとされています。
尾上さんは、「福山市には、撮影に入る前にお邪魔したかった」と述べたうえで、次のように語ったと紹介されています。
> (鞆の)景色を見ながら義昭が何を思っていたのかを想像すると、心に訴えてくるものがありました。その人が生きていた息吹を感じる空気感だったり、なんとも言えないニュアンスを感じるのは役作りにはとても大事なこと。大河ドラマで実在の人物を演じるということは、ゆかりの地域の人の思いを背負うということなんだと、改めて実感しました。
(出典:同上)
市広報の本文は短いため、当日の全行程や参加人数の細目は、必要に応じて主催側・関係機関の追加公表を参照してください。

大河ドラマの放送予定(NHK表記)
NHKの同記事末尾では、放送予定として、総合・日曜20:00(再放送は翌週土曜13:05)、NHK BS・日曜18:00、BSP4K・日曜0:15(再放送は日曜18:00)などが案内されています。配信はNHK ONE(新NHKプラス)での同時・見逃し配信予定との記載もあります。最新の編成は放送直前にNHKの公式サイトで確認してください。
第10回「信長上洛」は3月15日(日)放送で尾上さん演じる義昭が初登場した、とNHKの記事でも触れられています。
史跡めぐりと観光の読み方
義昭と福山・鞆の関係は、史料の読み方や年代考証の対象でもあります。ドラマは娯楽作品としての脚色を含み得るため、史跡訪問とあわせて解説書や博物館の展示で時代背景を補うと、理解の軸が安定しやすいです。福山市では鞆の歴史的景観や寺社が観光資源として保全・活用されており、来訪者は案内板と地図を携え、歩行者や車の動線に注意しながら散策するのが無難です。
尾上さんの語りが強調するのは、演技にとっての現地の空気です。台本と演出が骨格であっても、風の匂いや光の角度、道の幅といった身体感覚が、セリフの間や立ち位置のニュアンスに影響し得ます。創作の現場では「取材で得た細部が画面に滲む」という説明が好まれがちですが、視聴者側からは、あとから史跡を訪れたときにドラマの場面を思い出す、という逆方向の体験も生まれます。
福山市にとっても、大河の放映期は観光PRのウィンドウです。ただし、関心のピークは数年に一度のイベントでもあり、日常の受入れ体制や多言語案内、バリアフリー情報の整備など、番組が終わった後も続く基盤が同時に問われます。市民生活と観光の両立は、単発の話題づくりだけでは完結しにくい論点です。
