県立歴史博物館「見て楽しい!日本の城づくり」——江戸期の丸亀城木製模型と金箔の鯱、9月6日まで
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日本の城づくりに注目した展示会が、西町の広島県立歴史博物館で開かれています。会場には絵図や模型、瓦など城づくりに関わる史料73件が並び、9月6日まで公開されています。
目玉のひとつが、香川県丸亀市にある丸亀城の模型です。江戸時代に作られたもので、木製という点が珍しい。僕は模型と聞いて現代の再現品を思い浮かべていたのですが、そうではなく当時の申請に使われた実物だと知って、見方が変わりました。

紙の絵図が普通だった時代の木製模型——村田晋主任学芸員「珍しいもの」

県立歴史博物館の村田晋主任学芸員はRCC中国放送の取材に、新しい施設を建てるには「江戸幕府に申請をして、それで許可を得て作る決まりがあったんですけれども、その時に多くは紙の絵図とかでつくられるんですが、こちらは木でつくった珍しいもの」と説明しています。
つまりこの模型は、鑑賞用ではなく手続きの書類にあたるものです。幕府への申請という制度があり、そのために立体物を作った例が残っている。城を「美しい建築」としてではなく、許認可を通した工作物として見る視点が入ります。
編集としては、この一点だけで展示の性格が決まっていると読みました。城づくりというテーマは天守の写真で語られがちですが、実際の作業は申請と許可と積算です。まあ、そこを面白く見せるために模型と絵図を並べた、という構成でしょう。
広島城の金箔の鯱——耳と唇が赤く、漆で飾られていた

僕が見たいのはこちらです。もうひとつ紹介されているのが、金箔が施された鯱です。広島城の城郭に設けられたとされるもので、村田主任学芸員は「耳とか唇の部分は赤色になっているんですけど、こちら漆で飾られているということが分かっています」と話しています。
屋根の上に載っていた装飾を、間近で見られる機会はそうありません。金箔と漆という素材の組み合わせは、当時それがどれだけの費用と技術を要したかを直接示します。遠くから見上げる前提の造形を、目の高さで見るとどう感じるか。そこは会場でしか確かめられません。
史料は全部で73件。城全般への理解を深められる展示になっている、とRCCは伝えています。丸亀城と広島城という異なる地域の史料が並ぶことで、地域ごとの違いも見えてくる構成です。
福山から歩いて行ける県立館という位置——夏休みの後半をどう使うか

会場の広島県立歴史博物館は、福山市西町にあります。草戸千軒町遺跡の展示で知られる館ですが、企画展・部門展のスケジュールは県の公式ページで公開されており、今回の城づくり展もそこに掲載されています。
僕がありがたいと思うのは、福山駅から徒歩圏にあることです。県立の博物館でこの距離というのは、備後の子どもにとって相当な資産だと思います。9月6日までなら、夏休みの後半に十分間に合います。
観測できる次の一手は、会期後半に関連の講座や学芸員によるギャラリートークが設定されるかどうかです。73件という点数は一人で読み切るには多く、解説が付くかどうかで理解の深さが変わります。
参照した主な情報
– TBS NEWS DIG「福山市の博物館で『日本の城づくり』の展示会」 – 広島県立歴史博物館 – 広島県立歴史博物館 企画展・部門展
